【ROYAL COPENHAGEN フローラダニカ】
この世界一優美とされるシリーズは、『フローラダニカ』と言う、デンマークに自生する植物の図譜(1761~1883年にかけ120年がかりで完成された3000種にも及ぶ手彩銅版画集)から図案をとったもので、根に至るまで手間を惜しまず丁寧に原寸大で描かれており、こんな器は他に類を見ません。24金をふんだんに使い手の込んだ絵付けも見事(裏底には一点づつ花の名前があり)と文句なしの贅沢さですが、なにしろ図案が清楚な野の花である所が私には最大の魅力です。生地へのこだわりは薄いのか多少バラツキがあり、芸術的過ぎる持ち手(なぜ野の花なのに切り株なのか分からない・笑)も実用的とは言えませんが、この美術品のような器には人を魅了してやまない力があるようです。デンマーク大使館でこのシリーズが大使夫人によるお揃いの図柄の刺繍(山梨幹子さんによって日本にも紹介されているデンマーク手工芸ギルドのクロスステッチ)のほどこされた ランチョンマットと共にテーブルセッティングされた様子がTVで紹介された事があり、その美しい食卓の光景は忘れ得ません。 手持ちのは40年程前のヴィンテージですが、 環境問題の関係で今は使えなくなってしまった発色のよい顔料が使用されており貴重なのだと伺っております。
