毎年季節になると《源吉兆庵》という和菓子屋さんからマスカットを求肥で包んだお菓子が出ます。〈陸の宝珠〉と言うネーミングも素敵で贈答用の桐箱の中にズラリと並んだ様は壮観かつ高級感も充分。生のぶどうを使っている為、日持ちもしませんがそのデリケートさがまた魅力でもあります。長年愛されて来たこのお菓子とまるで兄弟のようなお菓子がある事を最近知りました。《共楽堂》と言う広島の和菓子屋さんがこれも長年作り続けて来られたその名も〈ひとつぶのマスカット》。こうなるとどちらが先にこのアイディアを思いついたのかしらと考えたくなりますが、はっきりしません。共楽堂さんのお話によりますと一粒一粒完全手包みなので求肥の皮を薄くする事が出来、その為冷やしても美味しく頂けるとの事。大健闘とみました。勿論知名度・センス・演出を含めた総合力では《源吉兆庵》の〈陸の宝珠〉にかないそうもありませんが・・・。因みに《源吉兆庵》の路面店はどれも同じように素敵なしつらえです。